こども相談室

2012年9月10日

第42回 手足口病について

手足口病とは?

ウイルスの感染で起こり、原因ウイルスは複数で、主なものはコクサッキーウイルスやエンテロウイルスです。いずれのウイルスでも現れる症状は同じです。特別な治療法があるわけではないので、通常ウイルス検査はせず、症状からの診断が主です。 名前の通り「手」「足」「口」に発疹や水ぶくれができます。主に夏場を中心に、乳幼児や10歳以下の小児がかかりやすいですが、秋や冬にも発生し、大人がかかることもあります。ほとんどの人は軽症で治ることが多く、登園(所)・登校制限も緩やかな病気です。しかし、近年は重症化例や非典型例もみられ、予防のワクチンや治療薬がないことから、注意が必要な病気です。

 

 

症状

発熱が見られるのは2~3人に1人程度で、通常は高熱が続くことはありません。ウイルスに感染して3~6日で手のひらや足の裏に米粒ほどの赤い発疹や水疱ができ、口の粘膜にも赤い水疱がでます。膝や肘、お尻にみられることもよくあります。手足の発疹に痛みはありませんが、口内疹は痛みをともなうので、乳幼児は脱水にならないように、注意が必要です。ほとんどの場合1週間程度で自然に治ります。

 

 

注意点

まれに髄膜炎・脳炎などの中枢神経系の合併症や心筋症の併発などさまざまな症状が出ることもあります。高熱・頭痛・繰り返す嘔吐など、お子さんの全身状態の観察に注意をして、時には速やかな医療機関への受診が必要です。一度かかれば免疫ができますが、原因ウイルスが複数あるので、数回かかることもあります。

 

 

感染経路と予防

飛沫・接触・糞口感染がわかっており、症状がなくなった後でも数週間、ウイルスは便や鼻汁から排出されます。予防できるワクチンはまだありません。コップなど食器の一緒使いやペットボトルの回し飲みをしない習慣づけをし、手洗いやうがいを励行しましょう。

 

 

(千葉県小児科医会 高柳 直子 医師)

  • 子ども急病ガイドブック
  • 食物アレルギー診療サポートブック
  • 子ども急病電話相談(#8000)紹介